日本ミュージカル史上初！　スペイン最大の画家・ゴヤの半生を題材にしたオリジナル作品。ミュージカル『ゴヤ-GOYA-』が、2021年春に東京と名古屋で上演されることが決まった。

スペイン最大の画家とうたわれるフランシスコ・デ・ゴヤは1746年にスペインで生まれ、人生の半ばで聴力を失いながらもフランス革命、ナポレオン戦争の激動の時代を生き抜いた異才の画家。「黒い絵」シリーズなど暗いイメージが付きまとうが、若い頃から出世欲が強く人間味溢れる人物だったと考えられている。封建的なスペイン社会においてスキャンダルを巻き起こした「裸のマハ」を描くなど、“自由・平等・博愛”を信条にした進歩的な思想の持ち主でもあった。本作ではゴヤの画家人生のみならず、その波乱万丈な生きざまや混沌とした社会の中でいかにして芸術家となっていったのか、“人間ゴヤ”に焦点を当てて描いていく。

主演は今井翼。長期休業を経て2020年２月にシスティーナ歌舞伎『NOBUNAGA』で約２年ぶりに舞台復帰した今井が、今度は復帰後“初主演”を果たす。復帰の場となる日生劇場は『World’s Wing 翼Premium2008』『Premium2007』や『World’s Wing 翼Premium2008』『ガブリエル・シャネル』、音楽劇『マリウス』などで出演してきたゆかりある劇場。また本作の舞台であるスペインはフラメンコを始めたことをきっかけに世界初のスペイン文化特使に就任するなど、今井にとって縁の深い国だ。その今井が日本のミュージカルにおいて初めての題材となる“ゴヤ”にどう挑むのか、期待が膨らむ。

スタッフにも注目！　本作では共に日本演劇界をけん引してきたＧ２（新作歌舞伎『風の谷のナウシカ』、『ガラスの仮面』『嵐が丘』）と鈴木裕美（『おはつ』『宝塚ＢＯＹＳ』、ミュージカル『サンセット大通り』）が初めてタッグを組み、原案・脚本・作詞をＧ２、演出を鈴木裕美が手掛けてオリジナルミュージカルを創り上げる。

日本人男性クラシックピアニスト初の日本武道館公演を成功させ、ドラマ「コウノドリ」や映画の劇伴など数多くの作品で作曲するなど、その才能を各方面で発揮してきたピアニストの清塚信也が本作でミュージカルの脱曲、音楽監督に初めて挑戦する。

豪華クリエーター陣と今井翼がどんな舞台を創りだすのか!?　新たに誕生するエネルギッシュなミュージカルにお楽しみに。

［今井翼 コメント］

今回のお話を頂いて、また新たな芝居ができることに喜びを感じたと同時に、演出の鈴木裕美さん、脚本のG２さん、音楽の清塚信也さんをはじめ、素晴らしい芸術家の方々とご一緒できるということで、この作品を通して今までにはない色に染めていただけるということが楽しみでなりません。激動の時代を生き抜いたスペインを代表する画家ゴヤの葛藤、そして苦難の末に光を見いだしていくその生涯を通して、歴史や当時の人々の芸術への思いなどアートを見るような見応えのある作品にしていきたいと思っています。世界中、なかなか見通しがつかない状況が続いておりますが、とにかくできる限りの準備をしてお客様の希望となる作品を目指して務めさせていただきます。

公演は、2021年４月に東京・日生劇場にて、５月上旬に名古屋・御園座にて。