奥平 僕としては、「めっちゃ気になる!」とか「この人とぜひ一緒に共演してみたい!」と思う俳優さんの1人で。
山田 わっ、うれしい!
奥平 実際、山田さんと一緒にお芝居して、圧倒的な安心感がありましたね。僕は基本的に相手のお芝居を受けて芝居をしたいと思うんです。「殺風景ならこういう芝居もあり得るだろうな」と納得がいくことを表現してくれて。殺風景についていけば加藤木という役をどう演じるべきか見えてくるんだろうなという安心感があったから、いつもよりはちょっとだけ相手任せな部分もあったかもしれません(笑)。
山田 ふふふっ。
奥平 ぜひまた共演したいなって思いますね。
――現場で会話したことや、印象の変化はありましたか?
山田 「お洋服作るの好き」って言ってましたよね?
奥平 大好きですね。
山田 すごいなと思って。その話をよく聞いたような気がします。私も編み物をちょっとだけするんですけど、やってることのレベルが全然違う!
奥平 いやいやいや!
山田 話を聞いて、「創作するのが好きな人なのかな」って思っていました。
奥平 山田さんは、実際会ってみたら「すごく大人の方だな」って思いました。「お姉さんだな」って。
山田 私も「大人だな」って思いましたよ。
奥平 へへっ。
山田 「へへっ」って(笑)。ありがとうございます。
奥平 いえいえ。
――撮影で楽しかった、大変だったエピソードは?
山田 大変だったのは、電車のシーンですかね。実際に走っている電車の中で撮影させてもらったのですが、なかなかできない経験だったので面白かったですね。「この駅で停車している間にトイレへ行って、帰って来てください!」とか「ドアが開くところを撮りたいので、このタイミングで本番いきます!」みたいなことが結構あって。それは私たちだけじゃなく、スタッフの皆さんも大変だったと思います。
奥平 そうだったね!
山田 楽しかったことは、人生で初めて目出し帽を被りました。出来上がったものを見たら、自分が目出し帽姿で走ってるのがめっちゃ面白かった(笑)。
奥平 確かに面白かった!
山田 ぜひその姿も見ていただけたらと思います!
――奥平さんはいかがですか?
奥平 すっごく個人的なことなんですけど、腰が痛過ぎて…。
山田 ずっと「腰痛い」って言ってた。
奥平 撮影がちょっと寒い時期だったので、腰痛がひどくて。なんとか乗り切るしかない、みたいな感じでしたね。楽しかったのは、遊園地のロケですね。良い意味ですごくこじんまりとした雰囲気があって。しかも、その時の天気がちょうこのドラマにぴったりな天気だったんですよね。
山田 確かに確かに。
奥平 「観覧車で撮影するのも大変そうだな」って思いながら下から見ました。
山田 観覧車も大変そうだったよね。
奥平 ずっと行き来してた。
山田 観覧車が逆回転してるのあんま見ないもんね(笑)。
奥平 意外とレアなのかなとか思いながら見てましたね。
――お互いのお薦めシーンを教えてください。
奥平 僕は、殺風景が教室でちょっと感情的になるシーンがあるんですよね。これネタバレになるかな…。
山田 1話の冒頭だからいいんじゃない? ゼリー投げるところでしょ?
奥平 そうそうそう。ゼリーをゴミ箱にバンッて投げるんですけど、僕は殺風景も山田さんもすごく大人な印象だから、お芝居って分かっててもびっくりしちゃって。
山田 ふふふっ。
奥平 僕はそれがすごく印象に残ってて。1話の最初にあのシーンが出てきたら、殺風景がなぜそんな気持ちなのか分からないと思うので、視聴者の方にもその感情の理由を推理してもらいたいですね。
山田 私は5話の屋上のシーンですかね。加藤木が「殺風景、卒業式泣くの?」みたいな話をして、殺風景がガン無視するところがめっちゃ好き。
奥平 アハハハ!
山田 2人の関係性が、「仲良くなってきたな」って思わせておいて、いきなりのガン無視(笑)。
奥平 悲しいな、あれはな。
山田 でも、1話から6話の中で月日が流れているので、だからこその信頼関係みたいなのも見えて面白いなと思いました。
――お気に入りの放送回や登場人物はありますか?
奥平 すごく個人的になっちゃうんですけど、5話に煤木戸役で出ている茅島みずきちゃんと「卒業式に、神谷詩子がいない」(日本テレビ系)でもこのドラマの後で共演してるんですよ。同じ作品に続けて一緒に出ていると、さすがに自然と気になってしまうというか。雰囲気のある子だし、完成したものを見たら全然印象が違っていて、5話は見ていて面白かったですね。
山田 私はメロンソーダの回(2話)が好きでした。同世代の女優さんが出ているっていうのもありますけど、あの会話劇が面白そうだし自分も演じてみたいなって思いました。それに、2話の詩子役の中田青渚ちゃんや3話の伊鳥役の望月(歩)くんとか、結構知り合いが多くて。だからどの話もすごく楽しく見ていました。