女性の美に革命を起こしたエリザベス・アーデンとヘレナ・ルビンスタイン、二大コスメブランドの歴史に残る争いを明日海りおと戸田恵子が演じる、ミュージカル『エリザベス・アーデンvs.ヘレナ・ルビンスタイン ‒WAR PAINT-』。2017年にブロードウェーで幕を開け、華やかで美しい世界観が圧倒的な支持を集めたこの話題作の日本初演が決定した。
アーデンとルビンスタイン。共に、20世紀前半の化粧業界に革命を起こした創業者だ。そんな二人の長年にわたるライバル関係と秘められた苦悩を描いたのが、本作『エリザベス・アーデンvs.ヘレナ・ルビンスタイン ‒WAR PAINT-』。
貧しい家に生まれた二人だが、アーデンは視覚に訴える華やかさを追求、ルビンスタインは科学的見地からのアプローチと、それぞれ独自の発想と行動力で自らの化粧品ブランドを世界的地位へと押し上げた。本作では、互いのパートナーが入れ替わったり、第二次世界大戦が起きるなど、さまざまな困難を乗り越えた先で二人が初めて対面を果たすまでが美しい楽曲に載せたミュージカルとして描かれる。
脚本、音楽などのオリジナル・スタッフはブロードウェーのトップ・クリエイターチームが集結し、演出は『RENT』オリジナル版や、17年のトニー賞を席巻した”DEAR EVAN HANSEN” で知られるマイケル・グライフが務め、圧倒的な美しさを現出した舞台として好評を博した。何より話題となったのは、共に二度のトニー賞ミュージカル主演女優賞受賞歴を持つ、大女優クリスティン・エバーソールとパティ・ルポーンの競演。二人は本作でも同賞にノミネートされたが、一つの作品から二人も主演女優賞にノミネートされることは、極めてまれだ。
迎える待望の日本初演。アーデン役には宝塚歌劇団花組トップスターとして圧倒的人気を誇り、退団後もミュージカル『ガイズ&ドールズ』、ドラマ「DCU~手錠を持ったダイバー~」(TBS系)など、幅広いジャンルで活躍している明日海。ルビンスタイン役には、三谷幸喜作品をはじめ話題作に欠かせない俳優として舞台や映像に引っ張りだこの戸田という夢のタッグが実現した。演技派として知られる二人なだけにし烈な争い、女性の機微を巧みに表現し濃密な劇空間を立ち上げてくれることは疑いようもない。
演出は、名作『マイ・フェア・レディ』をはじめとするミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎まで幅広く手掛け、近年オリジナルミュージカルの創作でも高い評価を得ているG2 が務める。
上演決定に当たり、出演者からコメントが届いた。
[明日海りおコメント]
化粧品業界で一線を走り続けた女性、ミス・エリザベス・アーデン役で出演させていただきます。彼女が美を追求したのは、一体、何のためなのか…世の女性たちのため、ライバルに打ち勝つため、それとも純粋にそれを愛していたからなのか。長い間競い合った、ヘレナとエリザベスの出す最後の答えが最高にカッコよくてすてきに感じていただけるよう、精一杯務めさせていただきます。ヘレナ役の戸田さんは、ドラマや声優さんとしてのご活躍をたくさん見て来ましたので、なかなか実感が湧かないのですが、いろいろ学ばせていただくのを大変楽しみにしております! 他にも、初めてご一緒させていただく演出、製作陣の皆さま、共演者の方々と「エリザベス・アーデン vs. ヘレナ・ルビンスタイン」を創りはじめる日が待ち遠しいです!
[戸田恵子コメント]
オファーをいただいて本当にびっくりしました!『WAR PAINT』はブロードウェーで見ておりましたし、何よりヘレナを演じたパティ・ルポンさんは、長年の憧れの大大大好きな女優さんでもあります! かれこれ40年近く毎年NYに行ってますが、彼女が出ている作品は全て見ております。そんなお役が私に頂けるなんて全く信じられない! ただただ身が引き締まるばかりです。明日海りおさんとは初共演になります。でも、私は朝ドラをよく見ているので「おちょやん」に登場された時、とても印象的で「ん? この美しい人は誰だろう?」って即調べたりしました。その方とご一緒できるなんて、これもまた不思議なご縁を感じています。今は彼女のYouTube をたくさん見ています。素晴らしいですね。どうぞ、高齢の私を労っていただけるよう願うばかりです。ご一緒できるのを楽しみにしております。
公演は、23年5月に東京・日生劇場にて。 その後、地方公演あり。