6人の高校生の友情や恋愛、夢を描くドラマ「卒業式に、神谷詩子がいない」から、個性豊かな高校生を演じる茅島みずき、奥平大兼、田鍋梨々花、中川大輔、莉子、杢代和人が登場。ドラマさながらに仲良しの6人に、作品の魅力や撮影秘話、お互いの印象を聞いた。
――演じる役の印象と、演じる際に気をつけていることを教えてください。
茅島 私が演じた(神谷)詩子は、心を開いた友達の前ではすごく明るくて、すごく友達思いで、しっかり周りを見られる子であり、周りを第一に考える子だなという印象です。周りのことを考えられる分、自分の思いや悩みを内に秘めてしまうので、そういった部分は難しかったです。ミステリアスな部分もあります。演じる上で意識したところは、みんなの仲の良さですね。事前に監督から「みんなで、タメ口で話そう」と言われ、普段から仲良くするところから始めていたので、撮影ではお芝居ではなくリアルに6人でいることを楽しんでいました。それがちゃんと映像にも出ていると思います。
奥平 僕が演じた(寺島)史也は友達に対しての気持ちの表し方がすごく下手な子で、素直に言えばいいのにちょっと遠回りなやり方を取ってしまって、結果的にちょっと傷つけてしまうところがあるという印象です。自分との共通点は…写真が好きというぐらいですかね(笑)。僕は思いを伝えるのは得意ではないですが、そこまで下手でもないと思うので。演じる上では、自分の役を熟考するというよりは全体的なバランスを意識しました。集団でお芝居することがあまりなかったので、最初の本読みで“自分の役はこうなんだろうな”という意識は持ちつつ、他のキャラクターにはどのような対応をするのか、6人の中でどういう立ち位置の人物なのかということを、自分視点ではなく客観的に見た時にどう見えるのかを考えて演じていました。
田鍋 私が演じた(安藤)しず香は、高校受験を失敗してこの学校に入ってみんなと出会います。親からの期待に応えたい気持ちと、みんなと過ごす時間を大切にしたいという気持ちの中で葛藤があって、みんなといる時は元気な子ですが、一人でいる時には抱えている悩みが見えるような、そんな差が表れるように演じました。
中川 僕が演じる工藤健介は、陽キャのサッカー部員で、史也とは真逆で怒りも楽しい感情もなんでもストレートに表現できる人だと思って演じていました。気を付けていたことは、一番大きな声を出すことです。
一同 アハハハハ!
奥平 でも、健介を演じるのが一番難しいと思います。OAを見ていただけたら分かりますけど、健介がすごく盛り上げてくれたので助かったよね。
杢代 すごいね。
中川 ありがとうございます!
――撮影現場でも、中川さんがムードメーカーですか?
田鍋 そんなことは…。
奥平 えっ⁉ ムードメーカーでしょ!
中川 でも撮影の時以外は結構静か。
田鍋 静かじゃない? 役と比べたらやっぱり大人だなって思う。
一同 あぁ~。
茅島 確かに。
中川 24なんで(照)。
莉子 一番年上だしね。
田鍋 一番年上だし、大人な面もあったなって。
莉子 私は宮田萌という役を演じさせていただいたんですけれども、萌はひと言で言うと元気で、明るくて、6人の中で一番今どきっぽい部分がある子だなという印象です。6人で会話をするシーンが多かったので、そこの中で反応や「うん」や「確かに!」といったあいづちを多く入れるようにしました。萌はさりげない言葉も含めてすぐに思ったことを言える子でもあるので、リズム感を大切にしながら演じていました。私自身と萌のテンション感はそこまでかけ離れていなかったので、すごく演じやすかったです。
杢代 僕が演じた小林真斗は、普通の子とは違った感性や感覚を持っている子です。悩みを持ってはいるけど楽しい時には持ち込まず、悩みを忘れて楽しんでいるというのを意識して演技しました。僕自身も友達と遊んでいる時には抱えている悩みを忘れて楽しんでいるところはあって、そこは役とリンクするところだなと思います。楽しいシーンではわざと悩みを見せないようにしたことで、フレッシュでリアルな高校生を演じられたと思います。
――学校が舞台のドラマへの出演が決まった時の率直な感想を教えてください。
中川 僕はずっとやりたかったので、すごくうれしかったです。この制服に袖を通して、実際にもともと学校だった所での撮影ということもあって、2回目の青春だなと思いました。
杢代 僕はまだ高校生なんですけど、現役高校生で学生もののドラマに出られてうれしいです。制服も、現役ということもあってすぐにすごくなじみました(笑)。
奥平 僕も高校3年生で今年卒業ですが、コロナ禍でうまく楽しめなかった学生生活に代わるような楽しさがあるのかなという期待はありました。実際、6人でお芝居をしながらも、本当に学生生活を楽しんでいるようでした!
茅島 学園ものっていうのは限られた年齢でしかできないですし、同世代の方とお芝居する機会もなかなかないので、お話を聞いた時はうれしかったですね。