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10月22日(土)開幕!舞台「罠」 原嘉孝×高田翔 SPインタビュー

 数々の舞台で活躍中している、ジャニーズ事務所の原嘉孝が主演、高田翔が共演する舞台「罠」が10月22日から東京・大阪にて上演される。
演出家・野坂実が世界の名作ミステリーを舞台化していくプロジェクト“ノサカラボ”初の長編舞台として上演される「罠」は、フランスの劇作家ロベール・トマが1960年に書き下ろした作品。
物語の舞台は、アルプス山脈を望むリゾート地シャモニー。新婚3カ月の新妻エリザベートが失踪し、夫のダニエルはクァンタン警部に捜査を依頼する。なかなか手がかりが見つからずダニエルが憔悴していたとき、マクシマン神父に付き添われてエリザベートが戻って来るが…。
開幕に先駆けて、ダニエルを演じる原、妻を名乗る謎の女性を連れてくる神父を演じる高田のオンライン取材会が開催され、2人が熱い意気込みを語った。
公演は、10月22日から30日まで東京・ニッショーホール、11月2・3日に大阪・松下IMPホールで行われる。
――本作に出演が決まったときの気持ちと演じる役について聞かせてください。
原 僕はダニエル・コルバンという役なんですけど、結婚して間もない妻が急に出ていってしまい、帰ってきたら違う人になっていたという、周りに振り回される立ち位置の役です。結構体力のいる役で、周りに翻弄されながら物語が進むので、お客様は僕の視点としてこの物語を見ていくんじゃないかと思います。ミステリー作品に出演するのは初めてなんですけど、ただ役を演じるだけではなく、それプラスお客様の目線に立って、シーンごとの役割をキャストと演出家で共有していくことが大切になってくる作品なのかなと思いました。そこが課題かなと。
高田 僕はマクシマン神父を演じさせていただくんですけど、原ちゃん演じるコルバンの奥さんを僕が連れ出したところ、知らない女性に変わっていたというところから物語が始まっていきますし、神父という役どころはとても難しい役だなと思います。 特に日本だと宗教みたいなものをあまり身近に感じないと思うので、そういったところが今回の課題なのかなと。あとは、所作や動き1つが意味を持ってしまう気がするんです。物語に出てくる神父って、怪しく見えるじゃないですか?
原 そんなことないよ(笑)。
高田 そんなことない? 作品の中に神父が出てくると、絶対にいい人か絶対に悪い人かのどっちかみたいな。
原 ハハハ!
高田 そういうイメージが僕の中ではあって。だから一つ一つの動きを緻密に計算してやらないと、お客さんとしては“ん? なんで今そういう動きしたの?”となって本筋から外れてしまったりするのが怖いなと思いつつやっています。だから、さっき原ちゃんも言っていたんですけど、シーンごとの役割がすごく大事になってくるなと思います。この作品に出演することが決まったときは、今年はずっと原ちゃんと一緒にいるなって思いました。
原 間違いない!
高田 ふふっ。
原 間違いないっすね!
高田 原ちゃんがすごくお芝居が好きなことも知っていたので、僕としては共演できてすごくうれしいですし、今年は『Endless SHOCK』でずっと一緒だったんですけど、今回はまた違った原ちゃんを見ることができると思うのでうれしいです。本番がとにかく楽しみですね。お客さんがこれをどういう見方で見てくれるのかとか、1回だけでは分からない部分もたくさんあると思うので、2回、3回と観ていただけたらなと思います。
――高田さんの役は、確かに怪しいですよね。
高田 そうなんですよ。神父、怪しいですよね。だから、今までの稽古ではまだ1回も、同じようにやれたことがないです。軸がまだ定まっていないというか、日本人の気質なのか、どうやっても言葉に意味を含ませちゃうんですよ。
原 対面でお芝居してるときにニヤッとする顔が、この人は信じられるなっていう笑顔にもとれるし、恐怖の笑いにもとれるしで、それがミステリーっぽくて…。
高田 そうね。
原 僕はそれに翻弄されていくんですよ。
――野坂実さん演出舞台は原さんが2回目、高田さんが3回目の出演となりますが、今回の稽古で印象に残っていることは?
原 立ち姿を相談したときに、僕のクセとして、スタンスが広いんですけど、もうちょっと狭めてもいいかもと言っていただいて。神経質な役なので、“いつでも戦闘モード”みたいなオレの“素”が出ちゃうよりも、狭めて背筋を伸ばしたほうが良いという、視覚的な情報のヒントをくださいましたね。
高田 僕は能動的な部分とそうでない部分の差をちゃんと見せよう、と。「能動的って何ですか?」って聞いたんですけど(笑)。
原 まずね。
高田 難しい単語が出てきたなぁ、野坂さんっぽいなと思いました(笑)。神父としてじゃなく、一個人としての感情のときと、神父としてのときの差を出していけたらいいかもね、とおっしゃってくださいました。それが印象的です。
――稽古場の雰囲気はいかがでしょうか?
原 僕は稽古が始まる40~45分くらい前に稽古場に入るんですけど、アニキと呼ばせてもらっている的場(浩司)さんが、すでに通し稽古をされているんですよ! それも毎日!
高田 うん。
原 稽古が大好きだそうで。体力がすごいなと思います。でも本当に、アニキが引っ張ってくれている感じですね。
――皆さん、的場さんのことは「アニキ」と呼んでいるのですか?
原 呼んでます?
高田 オレは…たまに。
原 ハハハハハ! まだ遠慮がある?
高田 まだね(笑)。でも、一緒にお話する機会はどんどん増えていっているので、ちょくちょく「アニキ」と呼ぶことは増えています。原ちゃんが「アニキ!」って言ってるときは僕も「アニキ」って言うようにしてます。
原 的場さんには「『的場!』で『浩司!』でもいいよ」と言われたんですけど、「マジでそれはムリです!」って言いました。
高田 さっきも言われたよね?
原 そう、「的場でいいよ!」って(笑)。
――釈由美子さんの印象は?
高田 釈さんに関しては、ちょっとドキドキします。
原 世代だもんなぁ~。
高田 世代だもんなぁ~。
(2人揃ってイスの背もたれに寄りかかり天を仰ぐ)
原 そうだよな。見てたからね。
高田 だから、本当はダメなんですけど、僕の心の中にある1%ぐらいのミーハー心がどんどん大きくなっちゃうので。
原 分かるわ。
高田 本当に、失礼のないようにお話しさせてもらっています(笑)。
原 ふふっ。
――原さんは、座長を務めるにあたり心掛けていることはありますか?
原 いつも通りですよ。稽古場は和気あいあいとしていますし、アニキも引っ張ってくれるし、みんな仲も良いですし。お水だけ差し入れはしました。特に座長だからと言って何もないですよ!
高田 ハハハ!
原 作品と向き合うだけですよ!
高田 そうだね。
――高田さんから見てもいつも通りですか?
高田 いや、そんなことはないです。やっぱり座長だなって思いますよ(笑)。
原 ウソつけ! どっちかというとオレ、追い込まれてるからね、ずっと。
高田 でも、苦しんでいる姿は絶対に見せないなって。多分一番大変なのに、それをまったく見せないっていう部分はさすがだなって思います。
原 いや、めちゃくちゃ見せてますよ。「休憩!」ってなったときも、みんなはいろいろ話したりしてるのに、オレはずっとセリフに追われていてその輪に入れなかったりするので、そこは申し訳ないなと思っています。
――2人はこの稽古が始まる直前まで『Endless SHOCK』の博多公演に出演していましたが、博多で読み合わせをしたりしていましたか?
原 してましたね。Jr.の子たちや先輩のふぉ~ゆ~に手伝ってもらったりして。でも、ふぉ~ゆ~はダメでしたね、ふざけるから。相手役を頼んでもふざけるんで。
高田 越岡(裕貴)さんっていう人なんですけどね(笑)。
原 あんまり稽古にならなかったです。
――コメントで高田さんが「今年、付き合っていると言っても過言ではないくらい一緒にいる」とおっしゃっていましたが、絆は深まりましたか?
原 半年以上、2月から(映画『まくをおろすな!』撮影、『Endless SHOCK』(帝国劇場、博多座)、『まくをおろすな!LIVE』)一緒ですから。
高田 そうそう。
原 たっけー(高田)は、最初は怖かったですね。
高田 アッハッハ! まあそうね。
原 今もそうなんですけど、見えない部分があるというか、何を考えているのか分からないんですよ。 言葉に感情が乗ってないんですよ。
高田 ハハハハハ!
原 ダークなんです(笑)。
高田 ダークな部分は多いって、自分でも分かってます(笑)。
原 でも、それがこの人なんだって認めちゃえば全然怖くなくて。今は信頼できる仲間です。
高田 原ちゃんはすごい元気です! 体力がすごいです。
原 でも、結構ネクラですよね?
高田 まあ、意外と静かです。
原 静かなんですよ。
高田 なんか、そういう面も見せてくれるようになったっていう感じです。
原 ああ~。
高田 みんなの前ではすごく盛り上げたりしてくれる感じではあるけど、裏でボソッと「…キッツい」みたいな(笑)。
原 いやいやいや!(笑) それは盛り上げるのがキツいとかではないですよ?
高田 トータルでね。「今日はキツかった~」って。
原 疲れたときは疲れたところも出しますよっていう。
高田 でも、オレもそういうのを出したい人だから、それを一緒に共有していた感じです。
――本音を言い合える仲になったということ?
高田 そうですね、僕はまだ分からないですけど。
原 いや、なりましたなりました!
高田 はい、なりました(笑)。
――お互いの俳優としての印象は?
原 家でしっかり考えてきているなという印象です。本格的にがっつりお芝居をするのは今回の『罠』が初めてなんですけど、最初に本を持って立ち稽古をしたときと、その数日後にやったときではガラッと変わっていて。ちゃんと家で落とし込んで、役のイメージを掴んでから稽古場に来てくれるから、そこから僕も受け取るものがあるし、すごくやりやすいですね。
高田 原ちゃんは、原ちゃん自身が持っているパワーや力強さ、心の躍動感が舞台で生き生きと出る役者さんというか。“観ちゃう人”っていう感じです。舞台を観ていて、僕が“あの人いいな”と思うタイプの役者さんだなと思います。僕にはないところでもあるのですごくうらやましいなって。
原 それで言うと、たっけーはダークな人なので、それが今回の作品に合っているというか。
高田 ハハハ!
原 だから、神父のニヤリも怖いんですよ。この人だから出せる雰囲気というか。ずっと神父役ばっかりやったらどうですか?
高田 イヤだよ! だってオレ、
――特にこの人に観に来てほしいという人はいますか?
高田 身内でもいいってことですか? 我が社でも?
原 この人って言われても…それは観に来てほしいですよ、全員に。観たらワクワクすると思うんですよ、本当に展開が二転三転どころじゃないので。ミステリーが好きな人は生の空気でそれを感じられるし。
高田 うちの班の人、うちの事務所で舞台をメインに活動している人たちは、観たら絶対に面白いと思います。お芝居が好きな人は多分、好きだと思います。というか、オレが普通にこれを観たいし!
原 確かに、前から観たい! 犯人を知っていて観ても面白いと思うので。伏線が多いので、“だからこう言ってたのか!”とか、2回目に観たときの発見もあるだろうし。
――特に注目してほしいシーンはありますか?
原 ネタバレになったらいけないからなぁ。展開が多くて、キャストは6人だけで、全員を信じようと思えば信じられるし、全員が嘘をついていると思えばそうも見えてしまうような作品なんですよ。 誰が嘘をついているかが本当に最後まで分からなくて、ワクワクが続くと思うので、そこが見どころですね。個人的には、僕の役は最初と最後の変化が結構激しいので、その変化も楽しんでいただけたらと思います。
高田 僕は一幕の後半に向けて1つ大きな展開があって、お客さんがちょっとビックリするようなシーンがあるので、そこは見逃さないでほしいですね。心理戦なので、観る方によって見え方が違うと思うんですけど、最後の最後までいろいろな波や風があるので、楽しんでいただけたらなと思います。
原 今回って休憩はないよね?
高田 あるよ?
原 あるの!? 良かった~! オレ、ずっとしゃべりっぱなしだけど水飲めないなと思っていて。どこに水を置いておこうか、ずっと悩んでたんですよ(笑)。じゃあお客さんは、その幕間に“これってどういうこと?”って頭の中を整理できると思うので、いろいろな意見が飛び交うことを僕も楽しみにしています。
<公演概要>
ノサカラボ「罠」
演出:野坂実  原作:ロベール・トマ  翻訳:小田島恒志・小田島則子
出演 原 嘉孝/麻央侑希、高田 翔、横島 亘(劇団民藝)/釈 由美子/的場浩司
東京公演:2022年10月22日(土)〜30日(日) ニッショーホール
大阪公演:2022年11月2日(水)〜3日(木祝) 松下IMPホール
(上演時間は休憩を含む2時間20分を予定)
チケット 一般前売 8,800円/一般当日 9,300円(いずれも予定/全席指定、税込)
当日券は各会開演の1時間前より劇場受付にて販売
公式HP https://nosakalabo.jp/wana2022/
公式Twitter https://twitter.com/nosaka_wana2022

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